NEWS|トレインストリート、入場禁止へ@ハノイ

トレインストリートは、2025年9月現在も引き続き禁止されています

ハノイ市旧市街の人気観光地であるトレインストリートにおいて、2025年03月24日朝に交通警察を含む地元当局が抜き打ちの安全点検を実施し、現場にいた数百人の観光客を退去させた。

点検の結果、鉄道沿線の安全規定に違反する多数の店舗が確認され、多くの店舗がその場で慌てて閉店し、観光客も周辺エリアから立ち退く事態となった。

トレインストリートはホアンキエム区内のクアナム、ハンボン、クアドンといった街区を貫く鉄道路線沿いに位置し、住宅と線路が極めて近い距離で共存する独特な街並みを有している。

線路脇に立地するカフェから列車の通過を間近で見ることが可能な体験が話題を呼び、特に外国人観光客の間で高い人気を誇ってきた。

しかし、同地区は2019年以降、列車運行の安全性を理由として営業に関する制限を受けており、地元当局はこれまでにも繰り返し店舗の営業停止や通行制限を実施してきた。

今回の閉鎖措置もそうした取り組みの一環であり、警察は「過去に何度も注意喚起を行ってきたにもかかわらず、安全違反が継続している」として、今後は一層厳格に取り締まっていく方針を明らかにした。

観光ガイドによると、多くの外国人観光客はこの通りへの立ち入りが禁止されていることを知りつつも、スリルや非日常感を求めて訪問を続けているという。

また、現地店舗の営業継続が結果として観光客を惹きつける要因になっているとの指摘もある。

ハノイ市の観光当局は7日に旅行会社に対し、トレインストリートを観光ルートに組み込まないように通知を出すとともに、鉄道沿線における事故のリスクについて社員教育を通じた啓発を要請していた。

今回の点検後、一時的に線路沿いは閑散としたが、午後になると再び外国人観光客が姿を見せる光景も見られた。

地元住民の一部からは「地域の魅力を活かしながら、安全性を両立させる管理策の導入が必要である」として、単なる閉鎖にとどまらない柔軟な対応を求める声も上がっている。

ハノイのトレインストリート、安全確保のために一時閉鎖

2022年9月14日、ベトナム鉄道管理局はハノイ人民委員会に「トレインストリートでの喫茶店営業、写真撮影、横断を完全に禁止するよう」文書を送付

ベトナム鉄道管理局によると、2018 年の初めから現在まで、多くの観光客が線路上に集まり、列車が通過するタイミングでさえ写真や動画を撮影を続けられる状況。

また線路上にテーブルや椅子を出して観光客への喫茶サービスを行われていた。

ベトナム鉄道公社はこれまで、再三にわたり安全徹底を呼び掛けてきたが状況は改善せず、コロナ禍が収束に向かうにつれ観光客が増加し、線路上の安全治安は乱れるばかり。

この状況を深刻に捉え、ベトナム鉄道公社はハノイ人民委員会に「トレインストリートでの喫茶店営業、写真撮影、横断を完全に禁止するよう」文書を送付・勧告に至った。

ハノイ人民委員会は、ベトナム鉄道管理局からの正式な申し入れを受領後、トレインストリートを管轄する自治体に対し、ベトナム鉄道公社と調整するよう指示を行った。

2022年9月14日現在において禁止されてはいませんが、近々完全に禁止されると予測されます→同日22:36に情報はアップデートされ、3日以内にトレインストリート上の喫茶店は、営業許可書を該当期間に返却するよう勧告

今回の決定は、安全を確保するための一時的な決定とみられています。トレインストリートは観光スポットとして世界的評価を得ているため、安全を確保した上で見学できるよう、観光省を交えて関係各所で話し合いが続けられています

2022年9月15日の様子。記者のみ入場が許されている
線路への通路がフェンスで遮断された

トレインストリートの詳細はこちら

トレインストリート散策@ハノイ|ダウンロードできる資料

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